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外壁塗装のひび割れ対策!種類別の原因と適切な補修方法を解説

塗り替えコラム 2024.07.27 (Sat) 更新

外壁のひび割れは、家の美観を損なうだけでなく、構造に深刻なダメージを与えることがあります。
多くのマイホームオーナーが、「外壁のひび割れは放置しても大丈夫なのか」「どの程度のひび割れから危険なのか」「適切な補修方法が知りたい」といった疑問を抱えています。
この記事では、外壁ひび割れの原因別に、種類や適切な補修方法をわかりやすく解説し、安心安全なマイホームを守るための知識を提供します。

□外壁ひび割れの種類と原因

外壁のひび割れは、その原因や進行状況によって適切な対処法が大きく異なります。
ここでは、よくあるひび割れの原因や種類を解説し、マイホームオーナーが適切な判断ができるよう支援します。

1:ヘアークラック

ヘアークラックとは、幅0.3mm、深さ4mm以下の細かなひび割れのことを指します。
名前の通り髪の毛ほどの細微なひび割れで、塗膜の経年劣化によって発生します。
この程度のひび割れであれば、すぐに外壁材や建物内部に影響を及ぼすことはほとんどありません。
ただし、放置するとひび割れが進行するため、定期的な点検が重要です。

2:乾燥クラック

乾燥クラックは、モルタルや土壁などの外壁材で多く発生するクラックです。
外壁材が完全乾燥する前に仕上げの塗装をしてしまうと、収縮に塗膜が追従できずひび割れが発生します。
塗装の際には、下塗りに微弾性フィラー、上塗りに弾性塗料を使用することで、ひび割れの発生を軽減させることができます。

3:構造クラック

構造クラックは、幅0.3mm、深さ5mm以上のひび割れで、「貫通クラック」とも呼ばれます。
建物の構造的な欠陥や地震、強風によって発生し、外壁内部までひび割れが及んでいる可能性が高いです。
このようなひび割れは、建物の内部まで損傷が広がる恐れがあり、早急に補修が必要です。

4:縁切りクラック

縁切りクラックは、モルタルなど「湿式工法」で仕上げる外壁材や外壁塗装に発生します。
作業を中断したり、やり直しをおこなうことで、塗膜の境目にひび割れが発生します。
塗料の繋ぎ目部分が収縮することで起こるこのクラックは、施工時の計画が重要です。

5:コールドクラック

コールドクラックは、寒冷地において塗料の施工可能な温度以下で塗装をおこなうことで発生するクラックです。
塗膜が低温で割れる「低温割れ」とも呼ばれ、施工時の温度管理が必要です。

□外壁ひび割れの補修方法!塗装で直る?

ひび割れの状況に応じて、適切な補修方法が異なります。
ここでは、ひび割れの幅に応じた補修方法を具体的に紹介し、マイホームオーナーが安心して補修できるよう支援します。

*幅0.3mm以下(ヘアークラック)

幅が0.3mm以下のヘアークラックは、塗装をすることでクラックがどこにあったのかわからなくなるほど綺麗に補修できます。
このとき使用する塗料は、下塗りに微弾性フィラー、上塗りに弾性塗料を用います。
弾性塗料はゴムのように伸縮し、クラックの発生を防ぐ役割を果たします。

*幅0.3mm~1mm未満

幅が0.3mm〜1mm未満のクラックは、塗装だけでは補修できません。
塗膜だけでなく外壁材までひび割れが進行しているため、シーリング材を注入してひびを埋め、その後で微弾性フィラーで下塗りし、塗装をおこないます。

*幅1mm以上

幅が1mm以上あるひび割れは、下地や外壁内部まで進行している可能性があり、早急な補修が必要です。
この場合、「カット工法」と呼ばれる方法で補修します。
ディスクグラインダーでひび割れ部分をカットし、清掃後にシーリング材を充填します。
最後に微弾性フィラーで下塗りし、塗装をおこないます。

□まとめ

外壁ひび割れにはさまざまな種類と原因があり、それぞれに適した補修方法が求められます。
ヘアークラックや乾燥クラックは比較的簡単に補修できますが、構造クラックや幅1mm以上のひび割れは早急な対処が必要です。
適切な補修方法を知り、定期的に点検をおこなうことで、安心安全なマイホームを守りましょう。
この記事が、外壁ひび割れの理解と対応に役立つことを願っています。