アスベスト含有屋根材の葺き替えとは?費用と対策を解説
老朽化した屋根の葺き替えは、大きな決断です。
特に、アスベストが含まれている可能性がある場合は、費用や安全面への不安がつきまといます。
適切な判断と対応で、安心して工事を進めるためには、何に注意すべきでしょうか。
このガイドでは、アスベスト入り屋根の発見方法から、費用を抑えるための賢い選択方法まで、分かりやすくご紹介します。
屋根の葺き替えを検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
アスベスト入り屋根の発見方法
屋根材の確認方法
まず、屋根材の種類とメーカー、品番を確認しましょう。
住宅の購入契約書や設計図などに記載されている場合があります。
メーカーと品番が分かれば、国土交通省・経済産業省が提供する「石綿(アスベスト)含有建材データベース」でアスベストの含有有無を調べることができます。
屋根材の裏面にも、アスベストの有無を示す刻印がある場合があります。
ただし、高所作業は危険なので、専門会社に依頼することをお勧めします。
アスベストが含まれている可能性が高い屋根材は、スレート(カラーベスト、コロニアルなど)やセメント瓦です。
粘土瓦や金属屋根は、アスベストが含まれていないことが多いです。
築年数からの推定方法
築年数も重要な手がかりとなります。
2004年以前に建築された住宅では、スレートやセメント瓦にアスベストが含まれている可能性が高いです。
これは、2004年の法改正で、アスベストを1%以上含む建材の製造・使用が禁止されたためです。
しかし、2004年以前の住宅でも、アスベストを含まない屋根材が使われているケースもあります。
築年数だけでは、正確な判断はできません。
専門家への相談方法
最も確実な方法は、専門会社に現地調査を依頼することです。
専門会社は、屋根材の状況を詳しく調べ、アスベストの含有有無を正確に判断できます。
調査には費用がかかりますが、安全で適切な葺き替え工事を行うために不可欠です。
屋根葺き替え費用を抑える対策
葺き替えとカバー工法の比較
屋根の葺き替えは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材を葺き替える工法です。
アスベストが含まれている場合は、廃棄費用も発生するため、費用が高額になります。
一方、カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる工法です。
撤去費用がないため、葺き替えよりも費用を抑えることができます。
ただし、カバー工法は、既存屋根の状態によってはできない場合もあります。
また、カバー工法は重ね葺きをするため、屋根の重量が増加し、建物の構造に影響を与える可能性がある点に注意が必要です。
将来的には葺き替えが必要となる可能性も考慮しましょう。
費用を抑えるための工夫
工事時期や材料選びなどは、費用に影響します。
工事時期を調整することで、費用を抑えられる可能性があります。
材料に関しても、高価な材料ではなく、機能とコストのバランスが良い材料を選択することで費用を抑えることができます。
補助金や助成金の活用方法
自治体によっては、住宅改修に対する補助金や助成金制度があります。
アスベスト除去工事や屋根葺き替え工事に対する補助金・助成金が利用できる場合があります。
お住まいの自治体のホームページなどで、制度の内容を確認しましょう。
まとめ
アスベスト入り屋根の葺き替えは、費用が高額になる可能性がありますが、適切な方法を選択することで費用を抑えることができます。
まずは、屋根材の確認や築年数からアスベストの含有の可能性を推定し、専門会社に相談して現地調査を受けることが重要です。
葺き替えとカバー工法のメリット・デメリットを比較検討し、ライフプランや予算に合わせて最適な方法を選びましょう。
さらに、補助金・助成金の活用も検討することで、費用負担を軽減できる可能性があります。
これらの情報を参考に、賢く葺き替えを進めていきましょう。