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外壁塗装に欠かせないシーリング工事とは?重要性や施工方法を紹介!

塗り替えコラム 2023.07.24 (Mon) 更新

外壁塗装に欠かせないシーリング工事とは?重要性や施工方法を紹介!

 

シーリング工事

 

外壁塗装を検討している方の中には、
「シーリング工事って一体何?」
という疑問を抱えている方もいるでしょう。

もしかしたら、
「シーリング工事はしなくても良いのでは?」
と感じている方がいるかもしれません。

そこでこの記事では、外壁塗装に欠かせないシーリング工事の重要性と、代表的な施工方法について詳しく解説していきます。

 

 

そもそもシーリングって何?

シーリングというのは、外壁や建物全体の防水性や気密性を維持するために使用する、ペースト状の材料です。
シーリングと似た言葉に「コーキング」というのがあります。
中には、両者を別物と考えてしまっている方もいると思いますが、外壁塗装においては、シーリングとコーキングはほとんど同じ意味を持ちます。

 

シーリング材の役割

冒頭でも解説したように、中にはシーリング工事は必要ないと考えてしまっている方もいます。
ただ、シーリング工事は外壁塗装における非常に重要な作業なのです。
以下、シーリング材の主な役割について詳しく解説していきます。

・伸縮の緩衝

外壁材として人気を集めている「窯業系サイディング」は、水分を吸収するという特徴を持っています。
水分を吸収することで膨張し、乾燥することで収縮しますので、どうしてもひび割れが起こりやすくなります。
シーリング材を外壁材の間に充填しておくことによって、クッション代わりになってくれますので、外壁材のひび割れを防ぎやすくなるのです。

・揺れの吸収

シーリング材は、揺れを吸収する役割も担っています。
地震大国と言われている日本は、いつどこで地震が起こってもおかしくありません。
仮に地震が起こった場合、シーリング材が入っていないもしくは劣化している状態だと外壁材同士が衝突し、ひび割れや劣化を早めてしまいます。

シーリング材を充填することによって、揺れを吸収してくれるようになりますので、地震による外壁材や建物への被害を最小限に抑えやすくなるのです。

・防水

シーリング材は、ボードやパネルの隙間を埋めるための材料です。
隙間を埋めておかないと、隙間から雨水などが侵入し、雨漏りなどの原因になります。
また、内部が腐食してしまい、建物が劣化してしまう可能性も高くなるのです。

シーリング工事を行うことによって、雨漏りや内部の腐食などを防げるようになりますので、住宅の安全性や快適性を維持しやすくなります。

 

シーリング材の劣化サインとは?

シーリング材は、外壁および住宅に欠かせない材料ですが、どうなったら劣化しているのか一目では判断できませんよね。
そこで、ここからはシーリング材の代表的な劣化サインについて詳しく解説していきます。

これから紹介する劣化サインに1つでも当てはまった場合は、シーリングのメンテナンスを早急に行いましょう。

・肉痩せ

シーリング工事を行った後は、シーリング材が厚みを帯びている状態になっています。
ただ、シーリング材が劣化していくと、徐々に厚みがなくなり、表面から見た時に隙間ができた状態になってしまうこともあります。
このような現象のことを「肉痩せ」と呼ぶのですが、肉痩せが起こっていると、シーリング材が持つ役割を最大限発揮できなくなりますので、早急にメンテナンスを行いましょう。

・ひび割れ

シーリング材の劣化サインとして最もわかりやすいのが、ひび割れです。
肉痩せや硬化を放置していると、シーリング材に亀裂やひびが入ってしまうのですが、この状態を放置していると、隙間から雨水などが侵入し、雨漏りや腐食に繋がります。

ひび割れの原因は、時間の経過による劣化であることがほとんどですが、
・自動車の走行による揺れ
・大きな地震
などが原因になることもあります。

・剥離

シーリング材の劣化が進むと、ひび割れや亀裂だけでなく、剥離を引き起こしてしまいます。
剥離とは、ボードやパネルからシーリングが剥がれてしまい、隙間ができる状態のことです。
この状態になると、先ほど紹介した雨漏りや腐食の原因にもなりますし、外壁材の割れや反りなどにも繋がりますので注意しましょう。

 

主なシーリング材とそれぞれの特徴

外壁や住宅の安全性や強度維持に欠かせないシーリング材には、いくつかの種類があります。
以下、代表的なシーリング材の特徴や耐久年数について詳しく見ていきましょう。

・シリコン

シリコン系シーリング材は、非常に高い撥水性を持ち、耐久年数も7年から10年と比較的長いです。
ただ、外壁をはじめとする「塗装」との相性がかなり悪いため、外壁塗装に使われることはほとんどありません。
基本的には、
・キッチン
・お風呂
など、水で濡れてしまうような箇所に使われます。

・ウレタン

ウレタン系シーリング材は、密着性が高く、尚且つ柔らかいシーリング材です。
単体だと耐久性はそこまで高くないのですが、塗装を行うことによってウレタンの耐久性の弱さをカバーできるため、外壁塗装との相性も抜群です。

外壁同士がぶつかることによる衝撃を吸収してくれる効果もありますので、外壁や建物の耐久性を維持したいと考えている方にもおすすめできます。

耐久年数も5年から8年程となっていますので、全体的にバランスの取れたシーリング材と言えるでしょう。

・変成シリコン

先ほど紹介した「シリコン系」のシーリング材は、塗装との相性が悪いため、外壁塗装には使われません。
ただ、変成シリコンは塗装できるタイプのシーリング材となっていますので、外壁に使われることも多々あります。
耐久年数も10年前後とかなり長いため、丈夫なシーリング材を探している方にぴったりです。

 

シーリング工事は2種類に分けられる?

外壁塗装では、事前にシーリング工事を行うことが多いです。
シーリング工事には、
・増し打ち工法
・打ち替え工法
大きく分けると上記2つの種類があります。

以下、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

増し打ち工法

増し打ち工法というのは、今ある古いコーキングを継ぎ目に残した状態で、上からシーリング材を重ね打ちする工法のことです。
古いシーリングを撤去せずに工事を進めますので、費用も抑えやすいです。

ただし、その分耐用年数が短くなるため、定期的なメンテナンスが必要になってきます。
また、どのような場合でも増し打ちができるわけではなく、既存のシーリング材が極端に劣化している場合、増し打ちをしても意味が全くありませんので打ち替え工法が採用されます。

打ち替え工法

打ち替え工法は、既存のシーリング材を全て撤去し、新たにコーキングを打つ工法のことを指します。
今紹介した増し打ち工法とは違い、撤去や掃除などに工数がかかりますので、費用も比較的高額になります。
ただし、耐久年数が7年から10年、長い場合だと12年から15年程となり、尚且つ防水性の向上にも繋げられますので、トータルで見るとお得になると言えるでしょう。

 

シーリング工事の流れとは?

 

 

 

外壁塗装とシーリング工事を同時に行う場合の流れは、ざっくり下記の通りです。

 

  1. 点検(シーリング材の状態を目視で確認)1:点検(シーリング材の状態を目視で確認)
  2. 養生(サイディングの表面にシーリングが付着しないようにカバーする)
  3. シーリング材の撤去
  4. プライマー塗布(サイディングとシーリング材の接着力を高めるための作業)
  5. 打ち替え(シーリング材の充填)
  6. 養生撤去、完了

(※打ち替え、先打ちの場合)

上記手順を覚えておくだけでも、今何をしているのか、今どの段階なのかを逐一把握できますので、安心して任せられます。

 

シーリング工事の費用相場

外壁塗装時に行うシーリング工事の費用相場は、
・打ち替え → 1メートルあたり900円 〜 1,500円前後
・増し打ち → 1メートルあたり500円 〜 1,000円前後
となります。

費用相場だけを見ると、増し打ちの方がお得ですが、耐久性や防水性を高めるためには打ち替えが必要になりますので、長期視点を持って検討していくことが大切です。
とはいえ、シーリングの状態によっては増し打ちで十分なこともありますので、業者と相談しながら決めていくことをおすすめします。

 

 

まとめ

 

外壁塗装では、シーリング工事が欠かせません。
シーリングとは、ボードやパネルの隙間を埋めるための材料であり、耐久性や防水性に大きく影響してきます。
外壁塗装時に行うシーリング工事には、
・増し打ち
・打ち替え
上記2つの方法があります。

増し打ちは打ち替えに比べるとコストを抑えやすいですが、その分耐久性が短くなり、防水性も低下しやすくなりますので、メンテナンスの頻度を減らしたい方や、耐久性や防水性にこだわりたい方は打ち替えを選択することをおすすめします。