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屋根にはどんな種類があるの?素材ごとの特徴や使用される塗料の特徴を紹介!

塗り替えコラム 2023.05.05 (Fri) 更新

屋根にはどんな種類があるの?素材ごとの特徴や使用される塗料の特徴を紹介!

 

屋根塗装

 

住宅の屋根には様々な種類があります。
この記事を見ているお客様の中には、
「自宅の屋根の種類がわからない」
という方も多くいるでしょう。

ただ、屋根の種類によって見た目だけでなく、機能性やメンテナンスの期間、使用する塗料なども変わってきますので、一度確認しておくことがおすすめです。

そこで今回は、住宅に使われる代表的な屋根材とその特徴、それから屋根塗装で使用される塗料について詳しく解説していきます。

 

住宅に使われる代表的な屋根材とその特徴

では早速、住宅に使われる代表的な屋根材とその特徴について詳しく見ていきましょう。

 

・トタン

トタンは、表面に亜鉛メッキを施した鉄板のことです。
一昔前は主流の屋根材となっていましたが、現在では後ほど紹介する「ガルバリウム鋼板」が登場したこともあり、あまり使われなくなっています。

トタン屋根は施工費用が物凄く安いですが、耐久年数が最短クラスとなっていますので、長期的なコスパや快適性を考えている方にはおすすめできません。

 

・化粧スレート
化粧スレートは、セメントなどを材料とする板状の屋根材です。
人口スレートやコロニアル、カラーベストと呼ばれることもあります。

現在の日本の住宅では特に人気がある屋根材となっています。
なぜなら、化粧スレートには、
・単価が安い
・耐震性が高い
・施工可能業者が多い
というメリットがあるからです。
ただし、定期的に塗装が必要であり、尚且つ割れやすいというデメリットもあります。

 

・天然スレート
天然スレートというのは、岩石を材料とする屋根材です。
先ほど紹介した化粧スレートよりも見た目が美しいため、外観を重視しているという方に最適と言えます。

ただし、化粧スレートに比べると価格が高くなりますので、予算と相談しながら判断していく必要があります。

 

・ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板というのは、
・アルミニウム
・亜鉛
・シリコン
などでメッキ加工した鉄板のことを指します。

ガルバリウム鋼板はかつて主流だったトタン屋根が持つ「錆びやすい」という特徴を解消できますので、現在のリフォーム工事では最も人気を集めています。

 

・セメント・コンクリート瓦
これは、セメントやコンクリートを材料にして作る瓦素材の屋根です。
別名「モニエル瓦」とも呼ばれています。

この屋根材は、耐久年数が低く、耐震性も下がる傾向にあります。
メリットよりもデメリットの方が多いことから、現在ではあまり使われていませんし、生産もほとんど行われていません。

 

・アスファルトシングル
アスファルトシングルというのは、表面をアスファルトでコーティングしたシート状の屋根材です。
アメリカなどでは多く使われている屋根ですが、日本に入ってきたのはここ最近です。

この屋根材には、
・防水性、防音性が高い
・コストが安い
・軽量
というメリットがあります。

ただし、
・強風で剥がれることがある
・藻やコケが生えやすい
・施工可能業者が少ない
というデメリットもありますので、慎重に検討していきましょう。

 

・粘土瓦
粘土瓦は、粘土を焼いて作った瓦のことです。
別名、
・陶器瓦
・いぶし瓦
とも呼ばれています。

粘土瓦には、
・耐用年数が長い
・デザイン性に優れている
・断熱性や防音性に優れている
・結露しにくい
・塗装が必要ない
など、たくさんのメリットがあります。

ただし、重量があるため耐震性が低下する恐れもありますし、工事費用が他の屋根材に比べると高くなりますので、コスパを重視している方にはあまりおすすめできません。

 

・ジンカリウム鋼板
ジンカリウム鋼板というのは、表面を砂粒でコーティングした金属板のことです。
先ほど紹介したガルバリウム鋼板には、遮音性や断熱性が低いという特徴がありますが、ジンカリウム合板は表面を砂粒でコーティングしているため、このデメリットを解消できます。

再塗装が不要で、錆びや紫外線にも強いため、メンテナンス費用をかけたくないという方にもおすすめです。
ただし、
・重量がある
・石粒が剥がれてくる
・価格が高い
というデメリットもあります。

 

屋根塗装で使われる代表的な塗料とその特徴

 

屋根塗装

 

では次に、屋根塗装で使われる代表的な塗料とその特徴について詳しく見ていきましょう。

 

・ウレタン塗料
ウレタン塗料は、ウレタン樹脂を原料とする塗料です。
タイヤやゴムなどの原料としても使用されるほど伸縮性が高く、価格も比較的安いため、コスパを重視している方に最適と言えます。

ただ、近年ではシリコン塗料など、さらに耐久年数が長い塗料が出てきたこともあり、あまり使われなくなっています。

 

・アクリル塗料
アクリル塗料というのは、数ある塗料の中でトップクラスのコスパを誇る塗料です。
カラーバリエーションが豊富ですので、デザイン性を重視している方にもおすすめですが、安価ということもあり耐久年数が5年から7年と若干短くなっています。

そのため、長期的に見るとコスパが悪くなってしまうこともあります。

 

・シリコン塗料
シリコン塗料は、耐熱性の高い成分である「シリコン」を原料とする塗料です。
先ほども解説したように、耐久年数が10年から15年程とかなり長いため、長期的に見た時のコスパは抜群と言えます。

価格もそこまで高額ではないため、住宅の塗装では非常に人気の高い塗料となっています。

 

・フッ素塗料
フッ素塗料というのは、近年人気を集めている対候性の高い塗料です。
1㎡あたりの単価は他の塗料に比べると高額ですが、その分耐久年数が15年から20年とかなり長いため、長期的に見るとお得と言えます。

また、フッ素塗料は親水性もありますので、
・汚れ
・ホコリ
などを雨水と一緒に流してくれる効果にも期待できます。

ただし、外壁塗装業者の中にはフッ素塗料を扱っていない所もありますので、事前に確認しておかなければなりません。

 

・無機塗料
無機塗料というのは、従来の有機物に加えて無機物を配合した塗料のことです。
今紹介したフッ素塗料よりも高い対候性を持ち、耐久年数は約20年から25年となっています。

ただ、その分コストが非常に高いため、予算を重視している方や、バランスの取れた塗料を探している方には不向きと言えるでしょう。
また、無機塗料は扱いが非常に難しく、職人の腕次第で仕上がりが変わります。

安易に依頼先を決めてしまうと、
「高額な費用を支払ったにもかかわらず、イメージ通りの仕上がりにならなかった・・・」
となってしまうこともありますので注意してください。

 

屋根塗料の選び方

このように、屋根塗料には様々な種類があり、それぞれで特徴が大きく異なります。
満足のいく仕上がりにするためには、各塗料の特徴を理解したうえで、自宅の屋根材や目的に合った塗料を選ばなければなりません。
とはいえ、
「一体何を基準に選べばいいの?」
と悩んでしまっている方もたくさんいるでしょう。

以下、後悔しない屋根塗料の選び方について詳しく解説していきます。

 

耐久年数で選ぶ

屋根塗料を選ぶ時には、耐久年数(耐用年数)を確認することが大切です。
先ほども解説したように、各塗料にはそれぞれ耐久年数があり、その年数が近づくにつれて劣化が進んでいきます。

耐久年数が短い塗料は価格も安い傾向にありますが、短期間で再メンテナンスが必要になりますので、トータルで見ると割高になってしまうこともあります。

中には、
「定期的に屋根の色を変えたい」
という方もいるでしょう。

そのような方は、あえて耐久年数の短い塗料を選ぶのも1つの方法ですが、できるだけ長持ちさせたいという方は、多少価格が高くなったとしても、耐久年数の長い塗料を選ぶことをおすすめします。

 

機能で選ぶ

屋根塗装で使用する塗料を選ぶ時は、その塗料が持つ機能に注目することが大切です。
使用する塗料によっては、
・遮熱
・断熱
・防カビ
・防汚
・弾性
・セルフクリーニング
などの機能を屋根に付加できます。

例えば、湿気が多い地域に住んでいる方は、透湿性が高く、尚且つカビや藻の発生を抑えてくれるシリコン塗料がおすすめです。
劣化を抑えて屋根を常に綺麗な状態でキープしたいという場合は、無機塗料が最適と言えます。

このように、住んでいるエリアの特性や目的などによっても選ぶべき塗料が変わりますので、専門家の意見を聞きながら慎重に考えていきましょう。

 

臭いの有無で選ぶ

塗料には、シンナーが溶剤として使われているケースが多いです。
シンナーには独特な臭いがありますので、敏感な方は苦痛に感じるかもしれません。
そんな時は、シンナーの使用を抑えた「水溶性塗料」を選んでみましょう。
水溶性塗料にも多少の臭いがありますが、油性塗料に比べると抑えられます。

近年では、良い香りがついた塗料なども出ていますので、臭いが気になる方はその旨を業者に伝えたうえで塗料を選ぶことをおすすめします。

 

グレードで選ぶ

屋根塗料を選ぶ時は、グレードに注目することが大切です。
一般的に、グレードが高い塗料ほど価格が高くなる傾向にあります。
中には、
「価格を下げたいから一番下のグレードで良い」
と考える方もいるのですが、価格の安さで塗料を選ぶと後悔する可能性が高くなります。

また、屋根は外壁以上に紫外線や風雨によるダメージを受けていますので、外壁よりもワンランク上のグレードを選ぶというのも1つの方法です。

塗料のグレードについては、予算や目的、そのエリアの特性などによっても変わるため一概には言えませんが、満足のいく仕上がりにするためには非常に重要な要素と言えますので、
「よくわからない・・・」
という方は、実績豊富な業者に相談しながら慎重に決めていきましょう。

 

まとめ

住宅に使用される屋根材には様々な種類があり、それぞれで特徴やメンテナンス時期などが大きく異なります。
自宅の屋根材を把握しておかないと、適切な時期にメンテナンスができなくなりますので、どの屋根材が使われているかわからないという方は事前に確認しておいてください。

また、屋根は常に紫外線や風雨の影響を受けているため、定期的に塗装をはじめとするメンテナンスを行う必要があります。

ただ、屋根塗装に使用する塗料には様々な種類があり、それぞれで特徴が大きく異なりますので、屋根塗装を検討している方は、今回紹介したことを参考にしながら、予算や目的にあった屋根材を慎重に探していきましょう。